この頃になると,札幌でも郊外ではセイタカアワダチソウという名の花が咲きます.セイタカアワダチソウという植物をご存知でしょうか.この野草は北米原産の帰化植物で,本来は日本には自生していなかった植物です.生命力が強く,西日本から繁茂しはじめ,今や北海道でも珍しくはありません.
よく日が当たる,土手や湿地が好みで,そういう場所では秋になるとこの植物をよくみかけます.で,実はそういう場所は昔はススキがありました.ススキが好む環境とセイタカアワダチソウが好む環境は似ています.こうなると,生命力の強いセイタカアワダチソウが勝ち,ススキが減っていきます.
セイタカアワダチソウはあらぬ疑いを日本人にかけられたことがあります.この植物の花粉が気管支炎や喘息を助長する,原因となる,と言われたことがあるのです.これは完全なデマであり,実際は花粉を昆虫に運んでもらう虫媒花で,花粉はほとんど風では飛ばされないし,花粉自体にもそんな性質はありません.なぜ,このようなでっち上げが生じたのでしょう.アメリカ生まれの生命力の強い植物に一部の人が強い嫌悪感を感じたのでしょうか.それにしたってこのデマは酷すぎます.日本人はセイタカアワダチソウを呪おうとしたのですが,相手が植物だったので,呪術は通用しませんでした.
何の偏見もなく,セイタカアワダチソウという植物を見てみます.個性的で美しい植物だと感じます.日本の気候に育てられた植物ではないので,多少風景の中で浮いてはいますが.^^;
生態系のバランスが崩れるから,セイタカアワダチソウの繁茂は問題だと思う感覚自体,全く理解できます.しかしだからといって,ススキを愛して,セイタカアワダチソウを忌み嫌うという感覚は,私は理解できません.別の問題です.どちらも同じ植物として生きている生命であり,区別されえません.「セイタカアワダチソウ」と言う和名もちょっと仰々しいと感じます.もっといい名があるのではと思います.

これは,札幌市郊外で数日前に撮った写真です.5年前は全く無かったのに,今はセイタカアワダチソウで溢れています.写真の蝶はシータテハ.シータテハはユーラシア大陸の蝶です.北米の植物とユーラシアの蝶がこの日本で出会いました.シータテハは,セイタカアワダチソウの蜜がお気に入りのようで,ずっとこの場所で過ごしていました.














