日本について考えるブログ




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Seven Diamonds :: 2011/06/26(Sun)

十勝千年の森に,「Seven Diamonds」(七つのダイヤモンド)という現代アートがある.

http://www.tmf.jp/art_06.php


SEVEN DIAMONDS SECRETLY LEFT IN SEVEN DIFFERENT LOCATIONS OF THIS LANDSCAPE
「七つのダイヤモンドがこの土地の七つの場所に密かに置かれた」


こう刻まれた御影石の石碑が,見晴らしのいい草原の中に置かれてある.

この石碑の横には簡単な紹介がある.

七つのダイヤモンド(2008)
ディディエ・クールボ
素材:御影石,ダイヤモンド


...もちろん石碑以外にダイヤモンドは見当たらない.


ここに書かれてある言葉の意味を改めて考えた.

「七つのダイヤモンドがこの十勝千年の森のどこかに置かれている.」

やはり,そのままの意味でいいのだろうと思う.

そう思い直し,改めて周囲の広大な風景を見渡す.

少し混乱する.

自分が見ているこの森の風景がこの作品を知ることによって変わったことに気づく.

ディディエ・クールボは,この場所の風景を作品に変えてしまったのか.











芸術家は何かを創る.音楽だったり,絵画だったり,庭だったり,建造物だったり,彫刻だったり...そしてその創作されたものから,鑑賞する者は何かを感じるだろう.知りたい事を見出すかもしれない.

しかし,この作品の物質的創作物である石碑は,文字を刻んだただの語り部でしかなく,墓石のようにさえ見える.この作品には形が無い.そこに刻まれ伝えられている,すでに過去のものとなったアーティストの行為の方こそが作品なのかもしれない.なぜこの地にダイヤモンドを置いたのだろうか.どこに置いたのだろうか.そもそもダイヤモンドとは私たちにとって一体何なのだろうか.なぜダイヤモンドだったのだろうか.そして,彼は何を思いながらこの地を歩いたのだろうか...

創作物は決して「自然」ではないが,そう考えながら目にする十勝の森の風景はやはり「自然」なのである.でもそれは人が存在しない自然ではない.人がいて初めて生まれる物語を内包した自然に変わった.

こんな思考の末に僕は思う.創作者は訪れる者にダイヤモンドを探せと言っているのだろうか?探すことでしか気づかない何かが待っているのだろうか?そして,果たして僕はダイヤモンドを探してみたいのだろうか?


****

この十勝千年の森には概ね1年に一度は足を運ぶ.そして十勝の広大で優しい風景と,この場所にある森と庭,そして創作物に触れて,何かを悩みながら札幌に帰ることになる.悩みと言ってもネガティブではない.心地よい悩みだ.

過去に書いた十勝千年の森の紹介→
http://erisabeth.blog123.fc2.com/blog-entry-351.html
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テーマ:アート - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 自然・科学・思想
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当てて,止ま(め)る :: 2011/06/25(Sat)

トンボは細いものの先端によくとまる.木の枝の先や,草の穂の先端など.しかし,どのようにしてとまるのかは,速すぎてなかなか肉眼では見えない.

この時期,札幌ではヨツボシトンボという北方系のトンボをよく見かけるが,このトンボも典型的に何かの先端にとまるのが好きなトンボである.そして,そのとまる瞬間の写真を撮影しているうちに面白い発見をした.





このように,ヨツボシトンボはまず手足を使って草をつかもうとせず,草に体ごとヒットさせている.後ろ足は草に当たっているようだが,前4本の足はまったく役立てていない.この後失速して後に6本の手足で草をつかみ安定な静止状態に移行するのだろう.

なるほど体ごと当てに行っているので,確かにとまる瞬間草が大きく揺れるのだ.またこれは木の枝ではなく草なので,当てても体が損傷することがないという事をトンボが分かっているのかもしれない.ヨツボシトンボは木の枝の先端に止まることもあるが,その場合はこのようなとまり方はしないだろうと思う.

僕は赤とんぼなどでも同様の写真を撮ったことがあるが,穂の先端であってもこのような姿は写真に写ったことがない.赤とんぼは止まる直前に,多くの場合ホバリングをする.おそらく今からとまろうとする対象物をしっかりと認識しているのだ.そして距離を計算してから再接近し,同時に手足が出てきて対象物をつかむ.決して体を当てにいったりはしないように見える.

一方,今回のヨツボシトンボはとまる直前にホバリングをしなかった.したがって,とまる対象の草の先端は見えているだろうけども,正確な距離計算ができないので,体をあてることで大雑把に減速させてとまるのであろう.

類似した事例は,大型のコオニヤンマで僕は知っている.このトンボは棒の先端などにはあまり止まらず,平べったいものの上によく止まる.以前に橋の欄干にこのトンボがとまるところを見たのだが,飛行機が胴体着陸するようにとまった.観察してみると,後ろ足のみ欄干をつかんでいたが,あとの4本の足は飛行中と同じようにおりたたまれたままだった.

かように,トンボは眼が非常によくて発達しているが,相対的に手足は全く器用ではなく,むしろものをつかむ際には不器用であるとさえ思われる.トンボの足は飛びながら獲物を捕まえることができるが,これも優れた眼と飛行能力によるところが大きい.正確に獲物の飛行軌道にオーヴァーラップし,獲物が足に触れたらつかむだけだ.ちょうど,ヨツボシトンボが草にヒットしてから足で草を掴むように...





こちらは飛び立つ瞬間の写真だが,トンボは一般的にはばたき体が浮き上がった時点で足を離すことが多い.

テーマ:昆虫の写真 - ジャンル:写真

  1. 昆虫たち
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FIAT 500 TwinAir :: 2011/06/19(Sun)

Fiat 500 TwinAirに試乗したのでレポートを書き残す.

フィアット500(チンクチェント)は,フィアットが生産するコンパクトカー.初代は1936年に登場し1955年まで,二世代目は1957年から1977年まで生産された.この二代目チンクチェントには世界中に熱狂的なファンを持つ.今でもイタリアの田舎町に行けば必ず目にするのもこの二代目だ.そして現代の3代目500は2007年に発表され,日本では2008年からデリバリが開始されている.

この500に,今回興味深いエンジンを載せたモデルが追加された.これまでは直列4気筒1200ccと1400ccの2構成だったが,今回投入されたモデルは排気量875ccの2気筒エンジン.さすがに過給機がつくが,これでもって1400ccエンジンとほぼ同等の性能を確保しているそうで,おかげで1400モデルはカタログから落ちてしまった.

新しいものが大好きな自分としては,もう心臓ばくばくものだ.





エンジンを始動する.ブルルとやや大きな振動を伴い,引き続いてアイドリングでははっきりとエンジンの存在を感じる.2気筒であるが故の独特の振動なのだが,クラシックカーに乗るようなもっと大きな振動を勝手に妄想していた自分としては,おとなしすぎると感じてしまうほど.全く問題なしで常識の範囲内.

ひとまず変速機をマニュアルモードにセットし,ゆっくり走り出す.デュアロジックはクリープしない.ただし,動きはじめてからアクセルを離しても,するするとアイドリング程度の回転数で進んでいく.

道路に出てからアクセルを踏み加速する.粒立ちのある低いうなり声のようなエンジン音.それにしてもこの力感はなかなかだ.うちの147より速いのではと思ったほど.また,ターボチャージャーが装着されていること,そしてエンジンの回転バランス自体もアイドリングよりも中高回転域の方がいいらしく,振動は加速中のほうがより気にならないし,思いのほかスムーズで静かだ.5000回転を超えるあたりでシフトアップ.ややアクセルを戻してギアを操作すると,とても滑らかにシフトアップする.ギア比が離れているらしく一気にタコメータの針はドロップするのだが,またここからほどよく息の長い加速が始まるのだからたまらない.アクセルの微妙な調整に対してエンジンが実に的確に反応するのも素晴らしい.

今回の試乗コースでは,かなり路面の荒れた道もあったのだが,ここを走りぬける感触はMitoのときより好感触だ(同じ試乗コースです).路面の荒れをほどよく室内に伝えてくる一方で,ぴったりと地面に吸い付いたような独特の接地感が心地いい.これは206のそれに通じるものがある.やはり実用車としてのバランス性能はアルファよりもはるかに500の方が上ということだろう.当たり前だが.

さて,今回500はエコモードなるものが装着されているのでそれも試してみた.シフトモードをオートにし,エコモードスイッチをON.本当に驚いた.回転数はだいたい1500回転くらいまでしか上がらなくなる.すぐさまシフトアップを繰り返し,始終ゴロゴロという振動と音が室内に聞こえる.これは僕の中ではレンタカーで借りたトヨタiQをエコモードで走らせているような雰囲気に近かった.とにかく回転が上がらない.それが遮音性が低いためはっきりと振動や音で分かるという意味で,iQを連想した.現行プリウスなんかとはまるで違う.低速トルクは豊潤らしくこれでもするすると,特に交通を乱すようにのろいわけではない.しかし,エコモードはフィーリングとしてはちょっとストレスに感じそうだと思った.いや,エコモードでない走りがあまりに爽快なので,なおさらそう感じるのかもしれない.

このノーマルでのフレキシビリティの高さと,エコモードでの絞り込まれた走り方はまるで性格が違う.当たり前と言えばそうなのだが,これは燃費にも相当な違いが出そうだ.

フィアット500のインテリア,エクステリアは秀逸である.これはあくまでも自分の感覚の話ではあるが,ただただ見とれてしまうのである.かっこいいから,美しいから,かわいいから,ながめているのではない.心地いいからながめてしまうのだ.ドアミラーの位置や取り付け方,各種ライトのポジション・形,バンパー,ルーフのライン,タイヤサイズとボディサイズ,サイドの傾斜感,全く持ってすさまじいバランス感覚だと思う.前衛的ではおそらくない.そういうのはシトロエンあたりの専門分野だ.フィアット500はそうじゃなくて,人を安心させるすでに知っている調和を車の造形の中に表現していると感じる.これだけの車が生まれるのだから,おそらくデザイナーの地位はとても高いのだろう.日本はその点非常に残念なのである.

新しい車が出ると,僕はたいてい海外のプロモーションビデオ,テレビCMをチェックするのだが,twinairに関してもみつけたのでリンクする.対照的なふたつの500が印象的だ.




あちらは硬水なのでこんなに泡立たないんじゃ!?




荒れた路面も問題なし.

テーマ:イタ車 - ジャンル:車・バイク

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3代目プリウス・レビュー :: 2011/06/12(Sun)

今や国道を10分も走れば必ず数台は目にする3代目プリウスである.これだけ売れた理由については,前に自分なりの見解を書いた(コチラ).

今年の5月GWにレンタカーでこの3代目プリウスに乗る機会を得た.そこで,おくればせながら感想を書き残すことにする.





レンタカー店でキーを受け取り,ドアを開け,シートに座り,ドアを閉める.シートポジションを合わせ,ミラーを合わせる.そしてしみじみと感じる.想像していたよりもさらに大柄な車だと.インテリアの作り方にもよるのかもしれないが,初代プリウスの記憶とはかなり印象が異なり,助手席が遠くに感じる.実際は全幅,全長ともにわずかに拡大されてはいるが,大差があるわけではない.実際の重量はと言えば,こちらははっきりと増加している.ただ,エンジン排気量が拡大され,プリウスの生命線であるバッテリーや発電システムの性能アップを考えれば十分に常識の範囲内であるだろう.

走り味.僕はプリウスの走る感触は嫌いではない.初代プリウスを初めて運転したときの興奮が今も脳裏に焼きついている.それが長い時間をかけてさらに洗練されたものになっているだろうと考えると,走行することに対して最新のプリウスがいかなる振る舞いを見せるか,非常に興味があった.

ところが,これに関しては少々肩透かしを食らった感じである.悪く言えば,想像していたよりも「味の無い」ものだった.良く言えば,ハイブリッドカーを意識することなく,普通の自動車と同様に走ることができた.発進時のモーターのヒーンという音は抑えられ,エンジンの始動,ストップもいつ起きているのかよく分からない.センターモニターで表示させてようやく分かるだけであり,ハイブリッドシステムは完全に黒子と化していた.初代は電車のように発進し,途中で車体を揺らす振動を伴ってエンジンがかかり,エンジンがストップすると急に静寂に戻り,,,とそんな具合でけっこう面白かったのだが,そういう機械が見せる表情はもう最新のプリウスからは感じられなくなっていた.ちなみに,プリウス的かっくんブレーキは初代に比べて軽減されてはいたけど,やはり少しの注意は払う必要がある.

このスムーズさを是とするか非とするのかといえば,愚問だろう.是に決まっている.車格も上がり,大きな排気量の車からの乗り換え客層も多く取り込んだプリウスだ.しかし,僕はどこか寂しい.

走行フィールは良好である.最近はレンタカーでヴィッツやパッソばかり乗っていたせいかもしれないが.高速道での高速走行時の安定性,静寂性は期待以上だった.フラット感もそこそこある.面白かったのが,空力のよさを走っていて感じるところである.けっこう強い逆風の中を走っているとき,突風が吹いてきて「ごごーっ」と風切り音がしても車が全く反応しない(揺れない).

一方,旋回フィールは...こちらははじめから何も期待してなかったし,そのとおりだったという感じだ.特にアップダウンの激しい秋吉台の山岳路などでは,なすすべ無し.どうすれば安定した旋回姿勢を作れるのか皆目分からず.





ところで,初代はシフトがコラム式だったのだが,今回はドライバー横の高さのあるセンターコンソール上のレバーに位置を変えた.このレバーだが,B(ブレーキ)へのシフト(およびその逆)がやりにくい.コラム式の時は,カクッと一段下に落とせばB,またカクッと上に戻せばDで,小気味よく行えたのだが,どーもちぐはぐだ.これはもうずっとDのままでOKという意味かもしれない.

インテリア,エクステリアのデザインや質感については何も言わないことにしよう.こういうものに優劣などないし,使うものがストレスなく気持ちよく使えているというのなら何も問題はないのだから...それに,イタフラ好きの人間の感想などあまり参考にならないだろう.(笑)

ただ,個人的にそれでも気になった点が3箇所ある.ひとつはセンターコンソール下の空間.ここが気になって落ち着かない.なんで空いているのか,もっとコンソールを下げて落ちついた空間にできなかったのか.それからグローブボックスの開閉時の音.「カッチッ!」というこのプラスチック音は,ボックスの爪が折れてしまわないか心配だ.僕は筆箱であってもこの音聞いたら買うのやめてしまう.そしてもう一点,インパネなどに施されていた髪の毛のような謎のデザイン...これ,どーも何かをモチーフにしているのだと思われるが,まさか髪の毛であるわけはない.風?いや草か? といろいろ考えたのだが分からずじまい.あとでプリウスのHP見たらこのように説明があった.「インストルメントパネルのシボ(表面の模様)に、葉脈をイメージしたデザインを採用。自然界の葉と幾何学的なパターンが融合して、柔らかで上質な印象を与えてくれます。」(こちら)...柔らかで上質な印象!?冗談を言っているわけではなさそうだ.

最後に燃費.
走行約300キロ.うち高速道路約200キロ.常時4人乗車.エアコンは時々オン(ただし真夏ではない).
この条件で,26.5 km/Lだった.

テーマ:プリウス - ジャンル:車・バイク

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