日本について考えるブログ




スポンサーサイト :: --/--/--(--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. スポンサー広告
落日 :: 2012/02/12(Sun)

東京事変の「落日」。この曲は、3枚目のシングル「修羅場」のカップリング曲で、アルバムに収録されていない。本来はセカンドアルバム「大人」のラストに入る予定だったが、伊澤さんが曲を提供した「手紙」が採用されて、この落日は収録されなかった。林檎さんはインタビューでそう答えている。

「手紙」と「落日」は共に、去り行く者の存在がうたわれている。「手紙」は、明らかに1期のメンバー二人に送った曲だと言われており、僕もそうなのだろうと感じる。重厚な言葉が並び、他に似た曲を思いつかない。名曲。

一方の「落日」は何か違う。そもそも、誰かに宛てる「手紙」というものと、1日の終わりに避けようがなくやってくる「落日」ではイメージも全く違うじゃないか。この「落日」も去り行くメンバーへ送った曲だと言われたりしているが、僕はそうではないんじゃないかと感じる。なぜなら、あまりにも「落日」からは「死」が香ってくるからだ。


     君は産まれ僕に出会い春を憂い秋を見た
     記憶を辿る過程であどけない君の写真に
     認めたのは僕が所詮季節すら知らないこと
     現在では声をなくした君だけが映す月花

     「あてにならないことばかり」って
     嘆いたこの舌の根でさえも
     乾く前に期待を仄めかす
     まるで手ごたえの得られぬ夜
     また小さく一つ冷えていく生命を抱いた

     雪に生まれ何時も笑い雨を嫌い此処に居た
     確かなのは只唯一君のさっき迄の温もり

              「落日」より
               (詞:椎名林檎)


僕は、この曲は林檎さんの愛猫の死に捧げた曲だろうと思う。確信的にそう思う。林檎さんは猫が好きで、猫を飼っていたことはよく知られている。しかし、ちょうどこの頃に本当に死んでしまったのか、などの情報は僕は全く知らないのだけど。。。


それにしても、この曲がこれほどまでに心に響くのは、もはや宗教観の一致なのだろう。この曲には明らかに輪廻的な思想が内包されている。また、人間以外の「自然」がたくさん登場する。季節、太陽、雪、雨、月、花。そんなものたちを背景に、あっという間に生まれ去っていく命をうたっている。

そして何と言っても最後の1フレーズなのだ。


     独りきり置いて行かれたって
     サヨナラを言うのは可笑しいさ
     丁度太陽が去っただけだろう
     僕は偶然君に出会って
     ごく当たり前に慈しんで夕日を迎えた
     さあもう笑うよ


「さあ、もう笑うよ」とうたわれたところで、笑うどころか、どばーっと涙腺爆発なのだけど、しかし、それまでは下を向き、過去にとらわれていた自分が、泣きながらも空を見上げ、未来を考えようとする自分に変えられていることに気づく。「落日」という作品は、この最後の、たった1フレーズ。これがあまりに凄い。凄すぎて言葉が無い。こんなありふれた言葉なのに、これほどの重力を放つことができるなんて。。。

この落日。もちろんCDバージョンもいいのだけど、やはりライブバージョン。素晴らしい。アコースティックギターもエレクトリックギターも、ずっと泣いている。途中、葬列を思わせるような行進的アレンジも、このライブバージョンだけだ。そして最後、「さあもう笑うよ」のところ。やばい!そしてその後、伊澤さんの豪快なピアノが、どんどんと景色を明るくしていく。CDバージョンではこの状態で珍しくフェードアウトの手法で終わるのだけど、ライブではもう一度、思い出したかのように悲しい音をアコギが奏でて、曲は終わる。




****

最後のライブ、抽選全部落ちた。シネマライブはなんとか当たってほしいんだけど。。。そして全く予想できないセットリスト。特に、ラスト。いったい何の曲が来るのだろう。落日は特殊な作品なので歌いにくいかもしれないけど、聴くことができれば嬉しいのだけど。。。





スポンサーサイト

テーマ:YouTube Music Video - ジャンル:音楽

  1. りんごさんのことば
  2. | trackback:0
  3. | comment:4
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。