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屋久島,そして縄文杉 :: 2007/12/15(Sat)

私は屋久島が好きです.世界遺産に登録される前からです.学生の頃は山によく登りました.屋久島の山に最初に入ったのは中学の頃で,とても感動したのを覚えています.ところが世界遺産に登録されてからというもの,様々な雑誌やテレビで取り上げられる屋久島は,多くの場合私が行って感じた屋久島では全くありません,残念なことです...
 
私が屋久島のどこに惹かれているのかというと,おそらく「極めて特殊な自然環境が生み出す,他のどこでも見た事がない景観」だと思います.というか,基本的にすべてそこに集約されます.だから,屋久島だけが特別なのではなく,エアーズロックやイグアスの滝を見ても同様な感動を覚えるでしょう.

しかし,現在でもメディアに時より登場する屋久島は特別視されすぎています.にも関わらず,残念ながら何を伝えたいのか分かりません.はっきり言いましょう.「縄文杉」は全くたいしたことはないです.屋久島に行こうと思われている方は,縄文杉に惑わされてはいけないです.樹齢が3000年だとか7000年だとか議論すること自体は,学術的には意味のあることだと思いますが,そういう「数字」は縄文杉を見に行く人にとっては全く邪魔な知識です.「あなたは,森の中に突然縄文杉が現れたとして,それが本当に縄文杉だと一瞬で分かるんですか?」と問いたい.「縄文杉」と説明があって,近づけないように柵が設けてあるから,それと分かるのじゃないか,と.そして5時間歩いたことへの達成感の中に勝手に浸っているのではないか,と.私が心を動かされるのは数多ある屋久杉であり,そこに共生したつる植物であり,花崗岩であり,滝として海に落ちる川であり,突然空から落ちてくる大量の雨です.亜寒帯から亜熱帯がわずか一周100km程度の島に存在しているという事実です.地球規模で見ても例をみない特殊な自然環境であり,極めて多様な生物が複雑な関係を保ちつつ,そこに生きていることになぜか自分は感動するわけです.

ちなみに,私はそれを他人に理解してほしいなどという傲慢なことは思いません.感じ方は人それぞれですからね...ただ,そういう一歩引いた冷静な番組を作れば,きっといい屋久島の紹介になると思います.お決まりの「森の精が...」とか「人間はちっぽけな存在...」とか,そういう無責任なことで勧誘しないで欲しいんです!!日本人はそういうのに弱いんですから.苦笑 そして,もうそろそろ縄文杉を往復する取材はやめましょう.屋久島を愛する登山家は,縄文杉を往復するようなことは決してしません.縄文杉を往復しても,屋久島の成り立ち,世界遺産に選定された理由は全く見えてきません.是非とも海抜0メートルからスタートして,森林限界を超える場所まで登りつめてください.そして「2日間ずっと歩き続けてここまで来たのに,なぜこんなに近くに海が見えるの?」という不思議な感覚を伝える番組や記事を作ってほしいですね.例えばですが.

この類の典型的な記事が,2007年12月のJALの機内誌に載っています.「屋久島・森の奥へ」.まあ,写真も文も編集も,本当によろしくない.私が感じる屋久島の魅力は登場しません...

   

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